サラブレッド・ままちゃり計画

Penguin!! Apr 21, 2007

ままちゃりが壊れた

8年前の1999年の11月に、Giant のクロスバイク、CS3400(45,000円ほど)を購入した。 とても快適なので、家内にも新しいママチャリを買った。 ミヤタの26インチ、アルミ製軽量自転車で、ママチャリ1万円の時代に、45,000円もした。 CS3400は、高校生の子供に譲った。 高校生は、段差があっても戦車のように乗り越えていくので、パンクが絶えなかったが、 タイヤをツーキニストに変えたら劇的にパンクしなくなった。 転んだときにフレームがちょっとゆがんだが、たいした問題なく、8年近く使えている。 一方のミヤタのままちゃりは、かごがいかれて二つめ、ランプはつかなくなって長い。 ベルは壊され、内装3段の変速機もろくに動かない。 直そうにもアルミが錆びてねじが回りにくい。風で倒れたときにブレーキレバーがぽっきり逝ってしまった。 自転車屋に行けば数百円でレバーは売っているが、ワイヤーがぼろぼろで、 交換が必要。その先のブレーキもさびて動きがしぶいので交換要。 えーい、もうおんぼろだから買い換えじゃ。 かご、どろよけ、スタンド、鍵がないと満足できないらしいので、不本意ながら、新しいママチャリに買い換えた。 ままちゃりは結局、長持ちしないらしい。 ただ、消耗するのはままちゃりの所以たるかごやライトなどの付属品であり、フレームは問題ない。 アルミ製なので、軽くて捨てるには惜しい。 これを頂いて、新しい自転車を組み立てよう!

どうせならスパルタンな最強マシンに?!

ママチャリのフレーム他、使える部品

アルミのままちゃりフレームなど捨てて、新しいクロスバイクを買えばよい、と考えるのが普通であろう。 しかし、ままちゃりにはままちゃりの良さがある。サドルが低く、トップチューブも低い、あるいはないので、 サドルをまたぎ越せないようなスカートをはいたおばさんにも楽に乗れるのだ。 その部分は生かして、軽ーく走れる自転車にしてやろうという計画。 一番重要なのは、700のタイヤを使えるようにすること。 5-7気圧入れられるタイヤにすれば、間違いなくペダルが軽くなる。 変速機も、内装3段なんかじゃなく、マウンテンバイクやクロスバイク並みの7段以上をつけてやろう。 ブレーキもキーキー言うローラーブレーキ?は願い下げ、キャリパかVブレーキを付けてやろう。 webで過去の事例を探すと、http://justlikeakame.com/bike/body.html におもしろい記事がある。 これを参考に改造を進める。

ままちゃりは、タイヤが特殊、ホイールが特殊、ブレーキが特殊、変速がへぼいなど、 本格自転車とは相容れない部分が多い。まずは、ママチャリを分解し、使える部品だけ残す。

荷台とかご
傷みがひどいので捨てる
ランプ
死んでいるので捨てる
泥よけ
傷みはたいしたことないが、ホイールサイズ(700c)と適合しないので、取りはずす
フレーム
ままちゃりには珍しいアルミ製で、スカートで乗れるロートップチューブなので、絶対使う。これを使わないなら、安いクロスバイクを買っておしまい
ハンドル
まさかドロップハンドルはないだろう。一文字バーハンドルは肘関節にやさしくない。ママチャリのアップハンドルは前傾が取れないので力が入らないが、家族にはこれでよい
ハンドルグリップ
ゴムが変質して傷んでいる。取り替える。
サドル、シートポスト
傷んではいるが、使える。
BB、チェーンホイール、クランク
チェーンホイールは、クランクと一緒にマウンテンバイクの3枚ギアに替えたかったが、BBの軸断面形状が8角形の星形で、四角いMTB標準とは合わない。BBも替えればチェーンホイールを変更できるが、BB抜き工具を持っていない。BBが固くなっているわけでもない。よってこのまま使う。
チェーンカバー
なくてもよいが、家族は欲しいというので復活させる
ペダル
2年ほど前に替えたもので、ままちゃり付属のものよりは高級品。このまま使う。
ホイール
ハブがごりごり言うほど傷んでいる。リムも曲がっているし、何より重い。捨てる。Bianchi Passoの700x32Vittoria ランドナータイヤを履いたホイールを流用する。当然クイックハブ。
ブレーキ
ホイール径が変わるので、前ブレーキは使えない。後ろのローラーブレーキもクロスバイクのホイールには付けられない。フォークのだぼ穴がないので、Vブレーキもカンチブレーキを付けられない。前後ともロード用のキャリパブレーキにしたいのだがうまく付けられるだろうか。
ブレーキレバー
これが折れたのでSpartan計画ができた。まさか、またママチャリ用の安物のブレーキレバーを買ってきて付けるわけにはいかない。
ワイヤー類
10年以上替えていない。当然交換する。
スタンド
使えないことはないが、ホイールのハブを通すタイプなので、タイヤのつけはずしが面倒になる。この際、安定の良いセンタースタンドに替えよう。
チェーン
変速機を替えれば、長さが変わって、チェーンも張り替えになる。

という具合で、フレームとハンドル、クランク周りが生き残るくらいで、使える部品はあまりない。

新たなパーツ

フレーム以外で考慮すべきパーツの筆頭は、変速機。ママチャリの変速機はたいて内装3段で、リアホイールのハブに格納されている。外に飛び出す部品のない、秀逸な機構であるが、足を止めないと変速できないという制約もある。チェーンに張力をかける機構がないので、長年たってチェーンが伸びるとはずれやすくなり、後輪の位置を後ろにずらす調整が必要になる。そのため、後輪のハブ受け位置は一カ所には決められず、リアフォークの穴というか切れ込みは前後に幅がある。当然、これを外装変速機に交換する。そのまた要となるのは、rear derailerである。ロード用ならAcera、MTB系ならDeore、Alvioなどが候補となる。Aceraは、Giant CS3200で使ったことがある。リアディレーラのフィールの違いなんて、なかなかわからない。まず、ギアの枚数をいくつにするか。我が家には、上級機種向け9枚系の他、CS3200の8枚がある。この流れでは、このママチャリは当然8枚。十分でしょう。フロントを将来は3枚にするかもしれないので、キャパシティの大きいロングゲージにする。キャパシティの大きいのは、やはりMTB系。ちょっと変わったところで、ノーマルロータイプを選んでみる。シフトワイヤの張力を解放していくと、どんどんギアが大きい方(ローギア)に行くタイプで、従来からの変速方向と逆になる。従来のノーマルハイタイプでは、「踏力を軽くする」、「もっとスピードを出す」という要求に対してフロントギアとリアギアで、操作が逆になる。また、こりゃいかん、ギアを下げねば、という緊急時に、変速レバーをわざわざ重い操作力の必要な側に倒すというのも常々疑問に思っていた。ここは、一つ、実験的にノーマルロータイプを選択してみよう。そうすると、Deoreしか残らない。アサヒで、[DEORE] RD-M530 ローノーマル ロングケージ、3879円。

手持ちの部品と言う言葉があるが、私には、本計画に関して使える部品というのは、ロード用のホイールしかない。職場の自転車乗りが、5000円で譲ってくれた、シマノのWHR-5400で、2004年型FELT-F50と同じもの。ロード用の部品としては低グレードだが、普通の人に見せると、「どうしてこんなスポークの数が少ないんだろ、すごいなー」と感激される、ありがたいホイールである。しかし、こんな細いタイヤをママチャリに使うわけにはいかない。そこで、WHR-5400を、Giant FCR-1に履かせる。FCR-1の700-25から28用のホイールを、Bianchi Passoに履かせる。Bianchi Passoのホイールは、32mmのランドナー用のタイヤで、改造ママチャリにちょうどよいのでこれを使う。ただ、9速のスプロケットは使えないかも知れない。

その他、次のようなパーツを買いそろえました。サイクルベースアサヒを使いました。全部で2万円足らずです。
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ロード系 ブレーキ
シマノ BR-A550-57mm  ロングアーチタイプ 前後セット
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MTB系 グリップ
キャプテンスタッグ ゲルグリップ(カラー:ブラック/グレー[Y2260])
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MTB系 シフト付きブレーキレバー
シマノ [ACERA] ST-EF50-8-カンチ/Vブレーキ兼用 EZファイヤーレバー 3x8s
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MTB系 リアディレイラーアダプター
シマノ リアディレイラーアダプターユニット-783614
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MTB系 リアディレイラー
シマノ [DEORE] RD-M530 ローノーマル ロングケージ(カラー:S/シルバー)
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MTB系 スプロケット
シマノ [ALIVIO] CS-HG30-8s(サイズ:11-30T)
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OTHERS チェーン
シマノ CN-HG50  7/8段HG、UG対応
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OTHERS シフト/ブレーキワイヤー
シマノ 2本+2本
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センタースタンド 1,480

車輪の取り付け

もちろん、車輪は最後に付けるのですが、26インチのママチャリに700のホイールが付けられるかどうかが、最初に気になる問題です。結果は、付けられるが、26インチ用の泥よけ、ブレーキは全く使用不可、というものです。フォークのハブ軸がちょっときつい。18佗要なところ、ママチャリは16个如長年使っている間に17个帽がった、という感じです。やすりでちょっと広げれば大丈夫。

後輪は、勝手が違います。マウンテンバイクやロードバイクのようにフォークを上から差し込むようにはできていない。ママチャリはシングルギアで、チェーンのたるみを調整できるように、後輪は後ろからはめこみ、前後に2,3儖榮阿任るようにできている。そこに700のホイールは、入るのだが、一番前まで突っ込むと、車輪の一番前の部分がフレームに当たって回転しなくなる。ちょっと引いたところに取り付ければよいが、今度は、斜めにならないように注意が必要。何かガイドがあるとよいのですが、今回は、テキトーな位置に締め付けておしまい。

ディレーラの取り付け

ママチャリの変速機は、内装3段で、ディレーラが付けられるようにできていない。フォークの末端に、穴が足りない!アダプターが販売されています。写真の青い点々で囲った部分がそれです。これをハブのナットに挟み込めばデレーラを取り付ける穴ができます。後輪をつけはずしするときに邪魔になりますが、しょうがない。

ブレーキの取り付け

当プロジェクトの一番の山場がブレーキの取り付けでした。ハンドル側のブレーキレバーではありません。車輪を締め付けるキャリパーブレーキの取り付けです。まず、現有のローラーブレーキは使えないのか?無理です。多段のスプロケットがあるので、もはやローラブレーキは付けられません。では、クロスバイクやマウンテンバイクで主流のVブレーキは使えないのか?ダメです。フレームには、Vブレーキを迎える穴が付いていません。付けられそうなのは、ロード用の高級キャリパブレーキです。シマノから、リーチの長めの550というのがあって、唯一適用可能です。おそらく、700用のロードバイクに、26インチあるいは650のホイルを取り付けるためのものではないかと思います。

かなり高級感のあるブレーキです。はっきり言ってこのママチャリにはそぐわない光り輝き方です。まさにロード用のブレーキ。しかし、これが簡単には付かない。ママチャリのフレームの穴とは適合しません。

まず、前輪ブレーキを取り付けるために、フォーク部の穴を8个鵬,傾げます。私は、35年昔の中学生の頃、真空管アンプを作るのに使ったリーマを使いました。8个離疋螢襪あればそれでもよいでしょう。後輪は、もっと困ります。取り付ける穴が全くないと言って良い。3个らいの厚さのアルミ板を2枚切り出し、4个離咼2本でつっかえ棒をし、フレームのフォークをつなぐ薄い板にも4个侶蠅魍けて連結しました。後輪ブレーキは、普通のロードバイクとは逆方向に取り付けました。ママチャリ用の鍵を取り付けるためです。4mmのビスは、ブレーキ取り付けボルトを締め付けるとアルミ板がたわむのを防ぐために付けました。ちょっとばかげた方法です。

サラブレッドの完成

こうしてサラブレッドママチャリ、題してグリーンパステル号ができあがりました。部品を取り寄せたり、週末にちょっとずつやったりで、3−4週間かかりました。 ブレーキの他では、ケーブルの取り回しが面倒でした。最後にアサヒでセンタースタンドを買ってきて付けました。かごは、KlickFixです。後輪には、Zephyreの泥よけをつけました。ディレーラの調整がちょっと大変でした。チェーンカバーは復活させましたが、チェーンと当たらないようにぐいぐい曲げました。

  

なかなか精かんなルックスと思います。重要は13キロほど。ギア比は、後ろ11-30対前31の8速。11が8速とすると、5速、6速あたりをよく使います。ママチャリにしては重量が軽いのと、タイヤが5気圧入って固いのと、ギアが軽いので、それから、ハブのベアリングの摩擦が激減したので、実に軽く走ります。息子は加速が良いと驚いていました(変な驚き方だと思うけど)。私には、やっぱり、ハンドルが突っ立ったママチャリというのは力が入らなくて乗りにくい。足つき性は良いが、こいでいるときは足がつりそうになります。それから、軽くてトップチューブがなければ剛性が下がるのは当たり前、スパルタンな乗り方をするとフレームがよじれますね。ペダルをビンディングタイプにして、ぐいぐいこいだらよくわかるでしょう。ブレーキは、よく効きます。ローラブレーキのようにキーキー言わない、良質な効き方です。

家内は、センタースタンドを気に入ってくれました。後輪に付いているより、ずっと安定がよいですね。乗り心地もなんだか軽いと。だけど、そもそもゆっくりしか乗らないので、ペダルの軽さは重要ではない。足がつきやすいかが一番重要らしく、しきりにサドルの高さを気にする。こっちは、もうちょっとサドルを高くしないと力の入りやすい姿勢にならないだろーがと言うのだが、足が着かないとこわいという。止まるときはサドルの前に腰を落とせば足は簡単に着くというのだが、そんなことすると内股をサドルでこすって痛いだのなんだの、文句を言う。あんまりサドルを下げると、どろよけが後輪に接触するという問題もある。Klick Fixのかごは重くてあまり使いやすくない。駐めておくとハンドルがくるっと裏返ってひっくり返りそうになる。ライトがついていない。ハンドルにクリップオンする電池式ライトはあるのだが、それはかごと干渉してしまう。

それでも、昼間にちょっと出かけるには十分使える。私が乗れば、25キロくらいは楽に出る。30で巡航するのは無理だが、巷のままちゃりよりは平均速度が5キロくらい上がりそうです。


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